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インテリア [イベント]

東京ビックサイトへ行って来ました。
夜のビックサイトは、まるでエヴァンゲリオンのジオフロントのような巨大要塞っぽい雰囲気です。ライトアップされると建物の独特さがより際立ちます。

何をしに行ったかと言うと、11/21〜24まで開催のインテリア関連のイベントを見て来ました。
IFFT・INTERIOR TOREND SHOW・IPEC・INTERIOR FESTIVALという4つのイベントが一同に開催されるという大変大規模な催しです。
祝日でしたが、思った程混み合ってはいませんでした。
基本的に商談がメインですので平日の方が混んでいたんでしょうか。

インテリアのイベントですので、とにかく出展企業の幅は広いです。
家具メーカーはもちろんのこと、家電・キッチン・カーテン・サッシ・壁紙・照明・生地・塗材・金物などなど、インテリアに関わる様々なジャンルのブースがひしめき合っています。

IFFTではデザインのイベントではお馴染みのアッシュコンセプトやメタフィスも出展されていました。建築家の寺田直樹さんのデザインした時計もありました。

トレンドショーでは、昨年と同様に家電・音響メーカーが「ホームシアターシステム」の提案を行っていました。
昨年はシステムの提案がメインでしたが、今年はシステムを交えたインテリアの提案をより深くまで突っ込んだ感じがしました。
各ブースは複数の企業が合同で手がけており(AV機器はA社・カーテンはB社・照明はC社・・・という具合)、より現実感のあるブースに仕上がっていました。

ホームシアターを存分に楽しむ為の五大要素は、『ワイド画面テレビ(もしくはプロジェクター)、DVDシステム、高音質スピーカー、ゆったりくつろげるソファー、落ち着きのある照明器具』であると思っていますが、「いやはや、全部揃えるにはいくらかかるんだろう」と思い、まだまだ私には手を出せないのであります。

AV機器のほとんどのカラーは、ブラックかシルバーであり(ときたま木製のものもありますが)高級感の匂いがプンプンします。

オーディオ好きの人は何よりも上質な音を求めておりますので、そこに関わるプロダクトも必然的に上質な雰囲気になります。

例え赤い色の製品が出たとしても、ビビッドな真っ赤ではなくて、漆塗りのような落ち着いた深みのある赤になるでしょう。

でもインテリアって個人の趣向性がかなり反映されることですので、仮に英国風の部屋が好きな人がホームシアターをやろうとしたら一体どういう風になるのだろうと。

まだこの分野ではそこまでの展開は行われていませんね。
モダンで上質な空間があってこその提案です。

今後更にシェアを広げてくのだとしたら、更なる多様化が求められてくると思うので、一度真逆なインテリアでのホームシアターの提案もして欲しいなと思います。

全体を通して思った事は、かなり高級趣向に偏ってきていますね。
インテリアに興味がある人は沢山いると思いますが、1から10までやりたい事をやろうとするとかなりお金がかかりますし、やはりそこは懐に余裕のあるハイエンドユーザー向きになってくるのでしょう。

安くても良いインテリアって何ぞや?と考えてしまいました。


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エコデザイン展2007 [イベント]

新宿OZONEで開催中のエコデザイン展2007(11/8〜20)のオープニングに行って来ました。

今年で十年目を向かえたこの展覧会。
毎年デザイナーのプロと学生が数回のワークショップを重ねてデザインを通したエコについて考え、その成果を発表するというものです。

今年のテーマは「1/10生活」。
現在の日本のエネルギー消費量は1955年頃と比べて約10倍。
そこで、現在の生活レベルを落とす事なく持続的かつ機能的に生活する為にはどうすれば良いのか。循環型社会における生活の在り方を考え、その可能性を提案するという試みです。

まずはプロの作品を二つほど。

福田哲夫さんの「気球を用いた交通手段」の提案です。
福田さんは新幹線のデザインが有名な方で、最新のN700系も彼の手によるものです。
多くの人が移動する際は大概が新幹線や飛行機ですが、そこで使われる燃料から得られるエネルギー量をそれぞれ比較すると、現在よりも効率的で環境に優しいものにするためには気球が良いとのことらしいです。
すぐに実現出来るような話ではないけれども、夢のある提案です。

石黒猛さんの「電磁波感知器」です。
石黒さんはIDEOを退職後フリーで活躍されている方で、アート的なインスタレーションを行うなど、通常のデザインの枠を超えた活動をされています。
透明なセミが身の周りにある電気製品から発生している電磁波を感知するとお尻の部分が赤く光ります。
パネルに細かい内容は記載されていませんでしたが、見る事の出来ないものを視覚的に表現することで、電気というエネルギーの存在をより意識させて節電へ結びつけようというものなのでしょう。
昆虫の苦手な私は、セミのリアルさに少々たじろいでしまいました。

学生の部門での最優秀賞です。
千葉大の学生の作品で、コンセントのプラグをさす部分が回転することで、電気のon/offが切り替わるという提案。
非常に分かりやすい提案で、ストレートに節電を考えているんだなと思います。
誰が見ても分かると思うし、何よりもモデルがキレイ。
新規性のある提案ではないけれども、総合的な完成度の高さから一番に選ばれたのだと思います。

面白い提案もあるんですが、全体の作品にまとまりが無いのが残念です。
どのレベルまでの提案に落とし込むのかが重要だと思いますが、プロも学生も含めてかなりのばらつきが目立ちます。

現実的に可能なことなのか。今は出来ないけどこうすることで未来は明るくなるとか、具体的な使用はあえて支持せず意識的に訴えかけるものなのか。

このような展覧会の場合、個々の作品の面白さよりも、この場を通して主催側が何を訴えたいのか全体の作品から見て感じられないと、見に来た人達にはなかなか伝わらないと思います。

「1/10」というテーマもかなり現実離れしていますしね。
実際に1/10にする事など出来る訳ないし、例え出来たとしてもそこに達するまでに莫大な費用とエネルギーを用することになるので、その試みは間違いなくエコでは無くなります。

これは当然参加したデザイナーの人達も承知のことですが、会場でこのことについて言及されてはいなく、本当にデザイナーはエコについて考えているのかどうかの真意が問われてしまうのではないか?と思います。

デザイナーの仕事は新しいゴミを生み出していることであるとも言えます。
しかし、人が生活して行く為にはモノを作り続けなければ成り立ちません。

デザインの行いを追求すればするほど、デザインが本来エコとは対極に位置する事に悩みます。ですが、デザインだけではなく人の行いそのものが非エコであるとも言えます。

たまに「究極のエコは人間が地球上から姿を消す事だ」という人がいますが、これは全くエコの概念から外れた意見ですし、そんな事出来るはずが無いのに、いっぱしの意見として堂々と言う人を見ると沸々と怒りが込み上げてきます。

エコという言葉があたかも戦略的に用いられていることも良くありますし、エコを売り物にしている企業も世界には多く存在します。

もうそろそろ、デザインからエコというアプローチは止めた方がいいと思うのです。
エコでどうのこうの考えるより、もっと良いモノ・長く使ってもらえるモノ・愛されるモノを生み出すことに力を注いだ方が人の行いとして正しいのでは無いでしょうか?

そうすることが、自然とエコになっていく。

エコとはそういうもんだと私は思うのです。


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Design Tide 2007 [イベント]

前回に引き続き、デザイナーズウィークについてお伝え致します。

100%Designの方は見本市としての場でもありますので、会場全体で思い切ったインスタレーションなどは行っていませんが、Design Tideに関してはいわゆるデザインのイベントと聞いたらイメージする通りの構成です。
デザインを学ぶ学生さんにとっては、こちらの方が面白いでしょう。

海外のデザイナーが多く出展していて、会場内は「豪勢」といった雰囲気でした。

鈴木康広さんの「まばたきの葉」です。ご存知の方も多いでしょう。
白い円筒の中に紙で出来た落ち葉を入れると、その落ち葉が噴出されるというものです。
小さい子が何回も落ち葉を入れて楽しそうにしているのが印象的でした。

選書集団のBACKとnendoのコラボ。
本と本棚をパッケージして一つのプロダクトにするというプロジェクトです。
この本棚には選ばれた本しか入れられません。nendoらしい作品です。

「安積朋子×マックスレイ×竹尾」の、紙と光を使ったインスタレーション。
この場でのブースにおいては一番綺麗だと思います。
木の枝の交わりを連想させるような造形が良いですね。

ノルウェー王国大使館とブリードデザインスタジオのブース。
「Dig for light」というコンセプトだそうで、下から顔を覗かしているのはモグラです。
ちょっと奇妙ですね。

海外のデザイナーの作品には、シャンデリアなどの照明器具が多く見受けられますが、ここでも数多くの照明作品が展示されていました。






本当は青山の方まで足を伸ばしたかったのですが時間が無くあえなく断念。
街のショップやカフェで行われている展示を見て回った方が、より肌でデザインを感じれたと思います。
やはりこのような大型のエキシビジョンは、人も多いし出品数も多いし何より2〜3時間すると疲れてしまうのが難点です。疲れてもゆっくり休める所もありませんしね。

一つ一つの作品に対して、しっかりと向き合いたのはやまやまなんですが、なかなかそこまで集中力も続かず、気持ちに余裕を持てません。

さて今年のデザイナーズウィーク、見た人はどのように感じたのでしょうか。
参加した人達は、次に繋がるような結果を残せたのでしょうか。

最後になりますが、100%Design内では「JAPANブランド」という、経産省主体のエキシビジョンが行われていました。
日本のモノ作り文化をデザインという切り口からバックアップするという取り組みを以前からしていて、その成果の発表ということですが、「流通も確保せず売り場も考えていないのに大量の税金を使い何の意味がある」とも言われたりしています。
感想はと言うと、次に繋がりそうな感じはしませんでした。
個々の技術は、それぞれ素晴らしいものがあるんですけれどね。

一日中歩いていたので疲れてしまいました。
来年はもう少し体力の配分も考えて挑みたいと思います。


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TOKYO DESIGNER`S WEEK 2007 [イベント]

秋のデザインの祭典、デザイナーズウィークに行って来ました。
最終日でしたが午前中は比較的空いてました。けれど午後からはかなりの人で溢れていました。

今回は「100% design」についてお届けいたします。
・・・しかし、会場内は一部を除いて撮影はNGでしたのでここでの写真はほとんどありません。
わずかながらですがご覧下さい。

会場内風景。かなり日差しが強くて暑かったです。
通路左側ではコンテナ展が行われていました。

コンテナ展にて。
ナイキと早稲田大建築学科との産学協同プロジェクトです。

コンテナ内の天井から顔を出してみると・・・

都市空間の模型が広がっております。

学生作品展の様子。
「地球環境に配慮した公園に設置する、ストリートファニチャー」ということでしたが、
そこまで提案性に長けているものは見受けられなかったです。

京都精華大のブースです。
他の学校の展示方法は割と大雑把に作品を並べているのに対し、こちらはすっきりとした構成で洗練された印象を受けました。

スペースも限られていますし、屋外ということもありますので中々思い切った見せ方は出来ないのでしょう。学生の展示ということもあり、「出す事に意義がある」とは思いますが、やはり見る立場からするともう少し工夫を凝らして欲しかったです。
粗の目立つ作品が少なくなかったのも残念です。

以上、今回はこんな感じです。

やぱっり撮影はOKにして欲しいですね。
権利上の問題だとは思いますが・・・。

今ではネットを通じて個人が自由に意見を言える時代ですし、見に来てくれた人がブログなどで気になった作品を紹介することによって、より多くの意見を拾えると思うのですが。
このような大きなイベントは、普段あまりデザインに関わりの無い人達も沢山来ますので、そういう人達が感想を述べられるようなスタンスをとっていくことも大切だと思います。

今年のテーマも「LOVE」でしたが、ラブとはどうしても思えない・・・。

悪い事ばかり書いていますが良い事もありましたよ。

写真はありませんが、「フジフィルム」のブースは良かったです。
企業の出展ですと大概は商品を展示するだけだったりですが、こちらは写真の技術で面白い現象がありそれをかなり詳しく分かりやすく説明されていました。

「こういう面白いことがあるんですよ。どうですか?」というように、見ている人に投げかけて興味を引くような提案です。
この場で結果を出すというのではなく、ここから何かに結びつけるというようでした。

説明をされていましたのは、デザイン部のお偉いさんの磯村さん。
企業である程度の地位のある方が、こういった場で熱心に楽しく話されているのもとても共感されます。
こういう行いの結果、フジフィルムのブースは連日大盛況だったそうです。
磯村さんは連日いらっしゃったようですので、お疲れの様子でしたが。
お疲れ様でした。

次回は「Design Tide」についてお伝えしたいと思います。


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東京デザインマーケット [イベント]

東京ビッグサイトで開催された『東京デザインマーケット』(10/25〜26)に行って来ました。

このイベントは『産業交流展2007』の会場の一部で行われたもので、出展数は30くらいで規模としては大きくはありませんが、デザイナーの方々のアイデアをビジネスへと発展させる機会として位置づけられております。

何人か出展者の方にお話を聞くと、開発に興味を示してくれる会社や販売店との関係が築けたりと、今後の活動に期待を抱ける結果を残せた方もいるようです。

このようなイベントですので、デザイナーズウィークのようにアイデア勝負というものではなくかなり実用性に長けているものの提案が多かったです。
だからなのかもしれないけど、デザインというよりは「便利グッズ?」と思えてしまうものも多かったです。

さて、その中で一番好評を頂いていたであろうデザインの紹介です。


『印design(インデザイン)』(www.in-i.com)の「円相(えんそう)」です。


印designは2003年から活動を始めた二人組のデザインユニットです。

現在まで主に照明器具のデザインを行っており、各エキシビジョンに多数参加。
今年のミラノサローネにも出展するなど、徐々に活動の幅を広げております。

蛍光灯の美しさを表現する照明として「hoop」という照明器具を発表。
この「円相」はそれをより実用的に落とし込んだ作品です。
(ちなみにこの2作品とも、ミラノサローネで発表されています。)


今年の100%designでは新作を発表するらしく、「今までで一番の出来かもしれない」と自信満々で語っておりました。
今後の活動に期待です。

秋はデザインイベントが多く開催される時期ですので、あと一ヶ月くらい色々な所に足を運ぶ事になりそうです。


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kokuyo design award 2007 [イベント]

今日受賞式に行って来ました。
今年の応募総数は1700点以上に上り、過去最高だそうです。
応募数が増すにつれて、作品レベルも年々上がって来ています。

コンペで賞をとる作品全般に言える事ですが、あっけないほどシンプルなモノが賞を取る傾向にあると思います。
こう言ってしまうと、これから初めてコンペに応募してみようとしている人に、コンペに対して「安易」な印象を与えてしまうかもしれませんが、コンペが「簡単」だと言っているわけではありません。

シンプルなものほど「ゴマカシ」は利かないし、そのアイデアの着眼点もより問われます。
そして、しっかりとした裏付けを示さなければその作品から「説得力」は生まれないのです。
ですので、『企画→コンセプト立案→アイデア展開→検証→製造方法』という実際の仕事さながらの行程を踏んでいかなければならず、それを一つのコンペに費やすことは中々大変であると思います。
もちろんそんな事をしなくても、魅力的で面白く、実用性を示唆したものであれば審査員の目にとまると思いますし、その可能性があるのがコンペの醍醐味だと思っています。

今回の受賞作品は、きちんと製造のことまで考えられている作品が多いです。
もちろん、実際に作るとなると一筋縄にはいかないものもありますが、製品化の可能性を感じさせてくれるレベルまで検証されています。
このあたりの「人には見えない努力」が受賞という結果に繋がったのでしょう。
受賞者の方々は、大変嬉しそうに「笑顔」一杯でした。

受賞式後の審査員の方々によるトークショーでの水野学さんは見ていて飽きなかった。
周囲の反応を感知するアンテナを張り、前に出過ぎることもなく巧く全体の「舵取り」をしながら話の内容を広げていく。
まじめな事を言いつつも、面白いことも要所に散りばめ会場の空気を暖めていました。
アートディレクターである水野さんは、トークショー自体もディレクションしていた様に思えました。(実際の進行役はAXISの石橋さんです。石橋さんごめんなさい)

そんな水野さんが言っていた一言。
「デザイン業界は今は黒船の時代。美術系の学校を出ていない人達がどんどんデザイナーとして面白いものを生み出している」

納得です。
実際、審査員の山中俊治さんと佐藤オオキさんは理系出身ですし、そういった黒船の人達が従来のデザイナーでは思いつかなったことをやられています。
もちろん割合的には美術系出身の方が多いですが「デザイナー=美術系出身者」という時代はもう昔の事なのです。
デザインが美術という限られたフィールド内の事ではなく、生活者全体に関わることだと認知され、それが根付いてきたことの証であるように思います。

自分もうかうかしてられません。
今後のデザイン界、黒船に留まらず「UFO」も襲来するかもしれません。

「宇宙人もデザインを狙っている」と思うくらいの危機感を持って日々精進しなければなりませんね。


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water展 [イベント]

21_21 DESIGN SIGHTで開催中の『water展』(〜H20 1/14まで)へ行って来ました。
今回はグラフィックデザイナーの「佐藤卓」さんのディレクションです。

一般的なデザインの展示会という気持ちで行かない方が良いと思います。
佐藤卓さんをはじめ、参加しているデザイナーの方々の作品が見られるというのとも違います。
デザインを介しての水へのアプローチ、その「視点・開口部」を見せるといった感じです。
なので、「水とは即ち○○○である〜!!」なんてことも言ったりはしていません。

「水」という非常に大きなテーマですので、その解釈の仕方も多種多様です。
そんな中で、内容は五つのカテゴリーごとに分けられていて統一感はあります。
この辺りはしっかりとディスカッションを重ねられてきた背景が伺えます。
「展示会」としての完成度は高いのではないでしょうか。

水にまつわる様々な事象。
生命・消費・資源・尊厳・記憶・歴史・継承・存在・脈絡・生活・コミュニケーション・感覚・・・などなど。見ているとこんなキーワードがポンポン浮かんできました。

作品を通して、水への新たな視点を発見する事が出来るし、それを実感する事も出来ます。
しかし、「綺麗にまとめすぎではないか?」とも思います。

それぞれの作品から言おうとしていることは分かるし、共感出来る部分もあるんですが、
そこでの表現は、大事な本質の部分はオブラートで何重にも重ねて包んで、それを飲み込むかはその人次第。例え飲み込んだとしても、飲み込んだものによってはオブラートの溶けるスピードが違うし、ひょっとしたら当の本人も溶けた事に気がつかないままそのまま吸収(消えて)しまうような気がします。(ちょっと分かりにくい例えかな・・・?)

もっとダイレクトに言及する作品があってもいいと思います。
作品を見た人が、水について「考える」ことを促すというのがこの展示会の役割でもあると思うのですが、そこでの作品からデザイナーの方々の考えを読み解いていくことは実際には容易では無いかなと。
全ての作品がそうであるべきだとは思いませんが、思いにもよらないタイミングで「ググッ」とこちらが引き込まれる作品がある事で、更に水に対して考える余地が生まれるんじゃないかな。

デザインジャーナリストの「藤崎圭一郎」さんのブログ(http://cabanon.exblog.jp/)でも言われていましたが、そこで取り上げられている「泥水をテーマに上げた作品が欲しい」という意見には賛同します。

本来、清らかで生命の営みを育んでくれる水ですが、その水の持つ「プラスの効能」を十分に得られていない人々もいるという現実があるという事実。
酸性雨・汚水なども、その原因の一部でしょう。
このことはもう何十年も前から言われてきていることですし、今さらと言う方もいるかもしれません。しかし、重大視されていた問題が「当たり前」の感覚になってきている現在、もう一度掘り起こしてみることも必要なのではないでしょうか?
人間、何事にも時間がたてば「慣れ」てしまうのですから。

綺麗な夕焼けです。
ミッドタウン内の公園には、至る所に「ワンちゃん」と一緒に散歩をしている人がいます。
本当に変わりましたね、六本木。


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CEATEC JAPAN 2007 [イベント]

CEATEC JAPAN 2007 (幕張メッセ 10/2〜6)に行って来ました。
日本最大級のエレクトロニクスのイベントということもあり、会場は溢れんばかりの人でごったがえしていました。

最初に目にしたのは大型TVやAV機器関係の展示。
その中でも特に注目を浴びていたのがこれ。

12月に発売される、sonyの「有機EL」テレビです。
薄型テレビの市場に、一つ風穴を開けたと言えますね。

特徴的な部分と言えば、ディスプレイと操作部分とを繋ぐアームです。
実際に触っていないので、どの程度可動するのかは分かりません。

サイズは写真のものは11型、最大でも17型(?)くらいです。
この大きさですと、リビングでの使用というよりは、デスクトップ上や共有スペースでのサブモニターとしての使用に適しているかと。
デザインもその辺りの使用環境を考慮してか、テレビというよりはモニターに近いです。

先日もお伝えした、「INFOBAR 2」です。
デザインを担当した深澤さんが、「口の中で溶けているような・・・」とコメントしていましたが、実際に触ってみるとその意味がより理解出来ます。
非常に繊細なプロダクトという印象を受けました。

デバイス関係で面白かったのは、「アルプス電気」のブース。
実際に体験出来るものが多く、見てて飽きなかったです。

こちらは体内の静電容量を感知し、それによって操作するという装置。
黒いシートがいわゆるリモコンであり、この上で手の平を動かすと、その動きに応じてモニター上のヘリコプターが動きます。
シートに直接触れる事なく操作出来るので、かなりダイレクト(直感的)です。
身の回りにある、操作系プロダクトにも応用出来そうです。

インクを使用せずにプリント出来るプリンターです。
印刷するためには専用のシートが必要です。
インクが必要ないので、もっとコンパクトに出来れば、よりパーソナルな環境での使用も考えられるので、プリンターの新しい価値も見いだせるかなと。
これで印刷した写真もみせてもらいましたが、画質は少し粗い気がしました。
もともとの画像の質が良くなかったのかもしれませんが・・・。

オムロンの「笑顔測定器」たるものです。

リアルタイムで画面上に映し出されている人の笑顔をパーセンテージで表示してくれます。
ちなみに私は、どんなに頑張っても70%くらいまでしかいきませんでした・・・。

割とキャッチーなものを載せてみましたが、これら以外にも面白いものは多々ありました。

感想としては、より人間の感覚を大事にする技術が増えて来たということ。
同時に、技術の進歩に対する「不安」も感じました。
あと十年もすれば、アナログ(感覚的)なものと、デジタル(機械的)なものとの差は
本当の意味で「ゼロ」に等しくなるんじゃないかなと。
現実と仮想空間の境目が無くなるといいますか。
ひょっとしたらバーチャルなものの方が、よりリアルに感じるようになるのかもしれません。

ここからデザインの話になりますが
これらの技術を製品としてアウトプットする際に、デザインの実用的な力が必要になる訳ですが、そこでの開発側の意思とユーザー側のニーズを満たせるかが重要です。
その役割がデザインに課せられているのだと思います。

使い手にとって何が一番必要なのか、それを最も明解に表現する手段、そのために必要な技術・・・。
生活を向上させることは大切ですが、それによって人間の行為に「怠け」が起こってはなりません。「便利や快適」が、「成すべき事を成さない」ことに繋がっては本末転倒です。

「起きるのがめんどくさいから、必要なものは全て手の届く位置に揃えておく」ような人に
デザインや技術がレベルを合わせてはいけないと思う。

そういう意図でなくとも、結果としてそうなってしまったらお粗末です。
非常にバランスが大切です。


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フェルメール展 [イベント]

国立新美術館で開催中の「フェルメール展」へ行って来ました。

ヨハネス・フェルメールは、「牛乳を注ぐ女」で有名な、17世紀に活躍したオランダの風俗画家です。
この展覧会は、フェルメールの作品以外にも、後世にその影響を受けた画家の作品も数多く展示されており、オランダ美術の歴史を感じ取る事が出来ます。

それらの風俗画の多くは、日常生活でのワンシーンを描いたものがほとんどであり
当時の人々の生活を「リアル」に想像させられます。

美術に関しての批評は私には出来かねますが、それらの絵からは確かに
「時代の空気」を感じる事が出来ました。

絵画の構成は綿密に計算され、試行錯誤を繰り返して出来上がった「力作」揃いです。
非常に「マジメ」です。
会場内には、「牛乳を注ぐ女」を科学的検証に基づいた解説もございます。

これを見て改めて、「美術」も「デザイン」も同じ脈絡であり、それが基本であると再確認しました。

美術館内で気になったことが一つ。

三階の、とある一室に通じる扉です。
ドアノブがカミナリみたいに「ビカビカッ」と曲がっております。
他にも同じものがないかと館内を見渡してみましたが、結局見つかりませんでした。

「講堂」と表されたその一室は、おそらく会議やらワークショップのような「集いの場」として使われているんだと思います。
多目的スペースであるが故に、背丈に関係なく使いやすいドアノブとしてデザインされたんだと思います。いわゆるユニバーサルデザイン?
小さいお子さんでも握りやすいように、最下部のバーは長目に作られています。

あまり目立たないところにありながらも、一番目立つ赤で塗装されていて、このドアノブ自体はバッチリと目立っちゃっています。

他にあるドアノブがステンレスで「シャッキッ!」としたものであるのに対して
この赤いドアノブは、その場においては「異彩」を放っておりました。


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