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ジャン マリー マソーの「fiction mirror」 [プロダクト]

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グラス・イタリア社の「fiction mirror」
見る限り、本当の鏡なのか、はたまた名前の通りの鏡っぽいガラスなのかはちょっと分かりませんが。
透明と不透明がグラデーションとなるように加工されています。
画像のコンクリートの壁面との対比が何とも言えません。
虚無的な空間の印象さえ受けます。

デザイナーはフランス出身のジャン・マリー・マソー。
建築の要素を取り入れたデザインが特徴で、あらゆる工業製品の分野を手がけています。
人間の持つ感覚的な部分と、自然界に存在する要素とを合わせた彼のデザインはどこか不思議な感じです。

普段堅い事ばかり書いていますが、こういった瞬間的に何かを感じ取れるモノも好きなんですよ。
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可動供給装置 [プロダクト]

影響力の大きいプロダクトというものは、どの時代にもかならず一つや二つはあるものです。
最近ではiphoneが断トツでしょう。

ですが自分が生まれるよりも前のモノは、当然ですが人から聞くか自ら調べるかでしか知る事は出来ません。過去に優れたモノがあるからこそ、今でも自分はデザインをすることが出来ると思っていますし、それを知らずしてデザインをすることは、諸先輩型に失礼にあたるという想いもあります。

過去を知らずして未来を創造する事は出来ません。

画像の「可動供給装置」も私に取っては調べなければ分からないプロダクトの一つです。

デザイナーは梅田正徳さん。
この作品で「第一回ブラウン大賞」を受賞。エットレ・ソットサスを中心とした有名な「メンフィス」の活動にも参加するなど、日本を代表とするデザイナーの一人です。

可動供給装置はプロトタイプであり、製品化はされていません。
戦後デザインの最高傑作とも言われることも多く、私としては当然その理由を知りたい訳です。

時代背景もあるのでしょう。
当時、多くの有名な建築家がモダニズムという思想を掲げ、それは建築界のみならずデザイン界にも影響を及ぼしていました。

ですが、その思想のもと構想された作品は現実味をあまり帯びておらず、思想という枠を飛び越えることは無かったと聞きます。

可動供給装置も当時のモダニズムの流れを反映しているといわれますが、その完成度の高さ、実際に製品化出来るんじゃないかという期待感は、他のモダニズム関連のものとは一線を画しています。

これを見た当時の若いデザイナー達は、大きな衝撃と共に心を躍らしたに違いありません。
なぜなら、当時の生活様式を飛び越えた提案であるのですから。

梅田さん曰く、このアイデアはイタリアの狭いアパートで暮らしていたときに思いついたとのこと。スペースが限られているのに対して、生活に関わるあらゆるプロダクトが大きい事に疑問を感じていたそうです。
どうならいっその事全て一体にして、必要に応じて可動して使えれば便利ではないか。
そういう「生活の中で疑問」を、可動供給装置は端的に解消しています。

それまでの生活を変える力を持ったデザインは、当然ながら強い。
可動供給装置が実際に製品化され広く普及していたら、現代の生活はどうなっていたのか?

そういうことを私に想像させてくれるあたり、戦後デザインの最高傑作と呼ばれる理由も分かる気がします。


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マサイ族 [プロダクト]

久しぶりに見た「ウルルン滞在記」はマサイ族の特集だった。
気になったのはマサイ族も今やケータイを持っていると言う事。

驚きですよ。

持っていたのは型落ちしたノキアのモノでしたが、遥か離れた民族が現代の通信手段を私たちと同じように扱っている事にビックリしました。

今のマサイ族は観光収入などから、徐々に現代的な生活に移行していっているみたいです。
となると、そこにケータイが絡んでくるのも、もはや必然的なことなのでしょうか。

私たちのように幅広いコンテンツを使用している訳では無いと思いますが、いずれはケータイを使ってマサイ族の友達と情報交換・・・なんてこともあり得るのではないかと思いました。

使用料金とかキャリアとかはどうなっているんでしょう?

ケータイの手軽さは、まだまだ情報通信のインフラが整備されていない国々にもすんなりと入っていけるし、そういう点ではパソコンよりも勝っている。

日々最先端の機能にばかり目がいきがちなケータイですが、ケータイという存在が、これからも多くの国々の文化を変えて行く。その事実を目の当たりにした気がした。

ケータイ・・・ホントとんでもないプロダクトですな。


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変えない強さ [プロダクト]

時間があればインテリア関連のショップや量販店へ行って、今売られている商品の傾向を掴もうとしています。

そういった所によく置いてある生活家電の商品がいくつかあって、一つはメタフィスの掃除機、二つ目は±0の加湿器、3つ目はデバイスタイルのサーモマグコーヒーメーカーです。

この三点はホントよく目にします。
入れ替わりの激しい家電の分野で、よく何年も売られ続けているなと感心する訳です。

掃除機も加湿器も、カラーバリエーションを増やしたりして、多様なユーザーに対応出来るように少しずつ売り方を変化してきましたが、コーヒーメーカーに関しては全くそういう事をすることもなく、デザインも変える事も無く今日まできましたので、他の二つとは若干異なった印象を抱いています。

そこには「変えない強さ」を感じます。
そして、非常に力強いデザインだと思います。

さして言えば、「変える必要の無いモノ」なのかなと。

デバイスタイルというメーカーの特性上こういった手法なのかもしれないけど、それとデザインが一致して、尚かつ結果として長く売られ続けている事に凄いなと思う訳です。

円錐が二つ組み合わさったカタチからも、なんだか普遍的な印象を感じ取れるのです。


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優先順位 [プロダクト]

とある情報番組で、「薄型テレビを買う際に選ぶ基準」についての街角インタビューを行っていました。

画質・薄さ・価格・デザイン・ブランドという五項目のうち、特に重要視する項目を選んでもらうということでしたが、7割程の人が画質を選んでいました。他の4項目はほぼ同じ割合。

そんな中でブランドを選択したある人がこんなことを言っていました。

「画質や薄さはどのメーカーもほとんど差が無くなって来ている。価格も今後の普及率の上昇と共に更に安く、そして安定してくるだろう。となると、どのブランドの製品が一番魅力的かということが重要ではないか」といった内容でした。

まさにその通り。この方は良く分かってらっしゃる。
願わくば、ブランドではなくデザインを選んで欲しかったのですが・・・。

実を言うと、このことはいろんな所で言われていることなので、私自身多くの人がそういう考えをしていると勝手に思っていたのですよね。

でも結果として画質を選んだ人が大多数な訳ですから、大きな勘違いをしていました。
まだまだ、日本メーカーの現状がリアルタイムで一般消費者の方達に伝わっていないということを改めて実感しました。

とは言え、薄型テレビ市場に対してのメーカー側の売り文句は、必ずと言っていい程「画質」に関してフォーカスした内容となっています。
とすれば、消費者が選択基準として画質を重視する姿勢は、ある意味メーカ側の思惑通りとも言えない事も無い。

加えて薄型テレビはその薄さ故に、デザインによって手を付けられる要素が少ないのでデザインしにくい商品です。
なので、そこはやはり技術やブランドといったスタイリングとは別の部分での競争となっていくのでしょう。

シーン別による用途の違ったシリーズがもっと出てくれば、そこに関係する周辺機器も含めてのデザインということも考えられるが、テレビ本体のデザインだけとなると、なかなか難しい時代になってきたと言えます。

ちなみに我が家のテレビはまだブラウン管です。


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進化 [プロダクト]

昨年末に自転車を買い替えました。

それまで乗っていたものは、もうかれこれ五年近く使っていましたので、至る所に老朽化の波が押し寄せていました。

新しい自転車は約一万円で購入しました。
色は白。サドルやハンドルはライトブラウンで可愛らしい雰囲気をまとっています。

乗り心地も悪くなく、毎日の家から駅までの時間を快適にしてくれています。

以前乗っていたものも確か一万円くらいであったと記憶しています。

同じ価格帯ですが、五年前と比べて性能は格段にアップしています。

そんなの当たり前じゃないかと言われそうですが、長く使い続けるもの程、そのものの時間と共に起こっている変化には案外気がつかないものです。

そう、実際に使ってみるまでは感じ取れないのです。

テレビや雑誌でもてはやされている製品の質が上がってきていることは誰でも分かる事ですが、そうではない普段使い慣れているモノもしっかりと昔に比べてレベルアップしているのです。

モノ作りとはそういうものです。

そして、変わらないものを作り続けることもまた、モノ作りなのです。


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imac用タッチスクリーン式ディスプレイ [プロダクト]

imac用のタッチスクリーン式ディスプレイが発売された。
Troll Touch社というところが開発し、20型と24型に対応とのこと。

価格は一番安いタイプで25万円前後。
この価格では個人での使用というよりは、商業や公共施設などでの使用に絞られるかと思います。

macのシンプルで洗練されたデザインは魅力的ですが、windowsと違って感覚的に操作するインターフェースは始めてmacを触る人にとっては少々取っ付きにくいと思います。
実際はそこまで大差は無いんですけどね。

多くの人が集まる場でPCを設置する際、みんなが慣れ親しんでいるwindowsにしたほうが優しい対応かもしれません。

このディスプレイはそんな場でmacを使いたい場合に有効かと思います。
シンプルでモダンなインテリアの施設が増える中、そこで使うプロダクトも同じイメージで統一させたいとなれば、PCは断然macでしょう。

windows製品もかなりキレイにまとまってきてはいますが、デザインはmacとの一線を引く為か、mac程要素を削ぎ落としてはいませんしね。

そもそもmacユーザーがもっと多ければ、このような商品は出てこないのでは?
macのコンテンツの魅力はかなり一般的に認知されてきているとは思いますが、そのことが購買意欲をかき立てているとは思えません。
macの使いたいアプリケーション(ituneなど)だけダウンロードしてwindowsで使用している人って多いと思います。

以前と比べればmacユーザーは増えていると思いますが、まだまだapple社の製品は用途を絞って使われていますね。良いとこ取りっていうんですか。

単にカッコイイとかオシャレというだけでなく、もっと実用面でのメリットをアピールしていかないと、新たなユーザーを獲得しきれないのでは無いでしょうか。


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LAVA [プロダクト]

溶岩という意味合いをもつ『LAVA』というソファ。
最近雑誌などでよく目にします。

ドイツ出身のカースティン・アンジェ・ホッパーとシュテファン・ノールが98年に立ち上げた「STUGIO VERTIJET」のデザインです。

それぞれが独立した構成となっており、それらはジッパーによって連結が可能。
空間や使い方に合わせて、何パターンもの組み合わせが出来るとのことです。

この有機的なフォルムからは、ソファーというよりは室内用の遊具?のようなイメージを抱きます。大人も子供も思いのままの体勢でくつろげる「娯楽用具」ですね。

これを見ると、部屋一面にキレイに布団を敷くも結局グチャグチャなり、各々が居心地の良いポジションを探し、ほぼ雑魚寝状態と化した中学校での修学旅行を思い出します。

およそ使用感はそれに近い感じだと思います。

「ソファを構成する要素として床面を取り込む」というコンセプトだそうで、およそその考えは通常のソファの概念にはないものです。

従来、床を基準にする考え方は日本を含めた東洋の考え方です。

このようなコンセプトのもと生まれたソファーが、西洋の生活様式である国のデザイナーから生み出されたことは、改めて世界規模での文化のクロスオーバーが進んでいる証拠でもあると思います。


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Be-1 [プロダクト]

『Be-1』の発売から今年で20年目ということを知りました。
当時まだ私は子供でデザインという言葉も知らない年齢でしたので、その時デザインの世界がこのBe-1の話題で持ち切りだとは知る由もありませんでした。

このBe-1という車は、87年に日産から台数限定で発売されたものです。
デザイナーはウォータースタジオの坂井直樹さん。別名「コンセプター」と呼ばれています。

当時車のデザインがどんどん近未来思考になっていく中で、このいかにもレトロなデザインは逆に新鮮さがあったと聞きます。

古いものをあえて世に出す事でそれは単に古いものでは無くなり、レトロモダンという要素を得る事になりました。古さは時には新しさよりも新鮮であるのです。

私なりにBe-1の一番凄いと思う所は別のところにありまして、それは坂井さんという外部のデザイナーに日産という大企業がデザインを依頼したというところです。

今でこそフリーデザイナーなどにメーカ−側がデザインを依頼し、「○○○のデザイン」として世に売り出したりしていますが、20年前はというとまだまだインハウスが強い時代です。
いや、現在でも外部のデザイナー名を表に出して販売しているケースはごく一部分でしかありません。

Be-1に関してはデザインのみならず、初めのコンセプトの段階から坂井さんが行ったという事ですから、ホント異例の出来事だったと思います。
ましてやその事が開発秘話として新聞にも取り上げられたらしく、かなり衝撃的な事件だったであろうと想像するわけです。

坂井直樹さんのことが気になった方は是非調べてみて下さい。
現在ブログを二つ書かれています。毎日更新されています。
どちらもとても面白いです。

今日は坂井さんの宣伝になってしまいました。

別に坂井さんと知り合いな訳ではないですよ。
お会いした事もありません。
ですが、一度会いたい方ではあります。

例え会えたとしても何を話せばいいんだろう?
私の父親よりも年上の方ですし・・・。う〜ん。

勝手な妄想を許して下さい。


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kindle [プロダクト]

amazonから発売された電子書籍リーダー『kindle』が話題ですね。

販売価格は400ドル。使用料はタダ。通信領域の幅も広く、いつでもどこでもお気に入りの書籍を楽しめるというのが売りです。

現在、総書籍数は8万8000タイトルもあり今後も更に拡大していくでしょう。
持ち歩くにも丁度良いサイズでもあり、雑誌や小説・新聞などを日々活用しているユーザーにとってはかなり重宝することだと思います。

現在は基本的にamazon指定のフォーマットのファイルしか対応していないため、スマートフォンのようにPCの中間的な役割を担う事は出来ないが、新たな活字メディアの活用法という点に絞って考えれば、かなり有効な端末ではないでしょうか。

本質的なサービスが最初から充実していますので、今後の展開の仕方によってはメディアにおける相互間でのサービスの併用も出来ますし、それに伴う利益の増加によってamazonが活字メディアを牛耳るということありうるでしょう。

sonyにも『リブリエ』という同じような製品があります。
こちらの方が機能的には上ですし、デザインも良いです。

しかし総合的なサービスという点においてはkindleの方が上ですし、このような端末の場合サービス無きにして市場の開拓はありえないので、そこで優位な立場にあるkindleの方が断然未来は明るいと読んでおります。

本当に市場を席巻するためにはもう少し形はコンパクトで手のこんだ作りにし、画面もモノクロからカラーにした上でインターフェースも今よりも良くするべきでしょう。
それで価格を抑えることが出来れば言う事なしです。

なによりもamazonがこの製品を打ち出して来た事に、大きな意味があります。


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