simplem [プロダクト]
2001年にNECから発売された『VALUESTAR NX simplem(シンプレム)』は、家庭向けの省スペースパソコン。当時のパソコンの中では極めてデザイン性の高いものだ。開発にはwater studioが携わっている。
今でこそ薄型で持ち運びの出来るパソコンは当たり前だが、当時としては画期的な商品であった。このsimplemは、現在のボードPCのケースモデルではないだろうか。
キーボードとマウスはワイヤレス。更に、パソコンの起動からインターネット接続までを自動で行なう“ワンタッチスタートボタン”やウェブブラウザ―を制御するボタンを装備した専用のリモートコントローラー“インターネットパッド”を搭載している。
家庭用ということから生活の様々なシーンに対応出来る様に、機能はもとよりそのデザインが一番の特徴。
現在売られているボードPCもそれなりに綺麗だが、simplem程あか抜けたデザインではない。
simplemの概念を継承?とまではいかないが、受け継いでいるのが画像の『VALUESTAR N シリーズ』。
当たり前だが、機能や性能は格段とアップしているし、simplemにあった操作上の煩わしさも解消はされている。だがデザインはどうだろう? シンプルではあるがどこか無機質で色気がない。
画像では分かりにくいが、モニターの上部裏側には持ち運び用の取っ手があり、そこには専用の小物入れを付ける事が出来る。持ち運ぶのにこの小物入れは邪魔だろう。余分な機能だ。あくまでもデスクトップとしてのパソコンだと思う。
パソコンはデザインこそ良くはなっているが、いつまでたってもデスクトップという操作スタイルは変わらない。その一番の原因はキーボードにある。タイプライターから始まった操作スタイルが21世紀になってもスタンダードとしてあり続けているのは可笑しい。慣れ親しんで使い易くなってしまったものにこそ、別のアプローチが必要となる。デスクトップのスタイルもいいかげん捨てて、早く次の段階へと進むべきだろう。
simplemはそうした従来のスタイルに縛られずに、早くから「生活の中でのパソコン」を考え、実践したモデルだ。市場に一つの風穴を空けたという点で非常に評価出来る。今でも大事に使っている愛好者も結構いるみたいだ。
だから現在のボードPCのデザインを見ていると、持ち運びが出来ることを売り文句にしていても、技術の高度化による結果のようにしか思えない。
無印良品 持ち運び出来るあかり [プロダクト]
最近の突発的な雷雨には本当に困る。
外出中での不満はもちろんだが、自宅にいる時こそ色々と気をつけなくてはならない。
PCや家電製品を使用中に万が一落雷によって停電になると、最悪故障ということにもなりかねない。
だから僕の場合、そろそろ怪しいかな...と思ったら主要製品は全てコンセントを抜く事にしている。
部屋の電気も付けない。雷雨なのでもちろん外は暗く、部屋の中でただただじっとしているのみだ。
画像の無印良品の『持ち運び出来るあかり』はそんな状況にはもってこいの照明だろう。
この商品、前々からあったが最近改良を加えられた。
光源を蛍光灯からLEDに変え、持ち手の部分もより自由度の高いフックタイプに変更となった。
充電してコードレスで使えるので、災害時でなくとも普段から色々な生活のシチュエーションで使える。
今の季節なら、夜に庭でバーベキューをしている時なんかに使うのは最適だろう。
フル充電で、LOモードなら約10時間、HIモードでは約3時間程点灯するとのこと。
フル充電にかかる時間は約6時間ほど。
スリープ機能も付いているので、就寝前のベッドサイドでの使用にも適している。
生活の中での「あったらいいな」を当たり前の様に製品に落とし込めるのが、無印良品の凄い所だ。
普通の企業では中々そうはいかない。「あったらいいな」が工程を踏んで行くうちに「なくてもいいよ」になってしまうことも多々ある。
うん、普通にいいよな。フツウに。
普通の企業では、フツウの商品を作る事が一番難しい。
だから無印良品は、商品はフツウだけれども、企業としてはフツウではないのである。
外出中での不満はもちろんだが、自宅にいる時こそ色々と気をつけなくてはならない。
PCや家電製品を使用中に万が一落雷によって停電になると、最悪故障ということにもなりかねない。
だから僕の場合、そろそろ怪しいかな...と思ったら主要製品は全てコンセントを抜く事にしている。
部屋の電気も付けない。雷雨なのでもちろん外は暗く、部屋の中でただただじっとしているのみだ。
画像の無印良品の『持ち運び出来るあかり』はそんな状況にはもってこいの照明だろう。
この商品、前々からあったが最近改良を加えられた。
光源を蛍光灯からLEDに変え、持ち手の部分もより自由度の高いフックタイプに変更となった。
充電してコードレスで使えるので、災害時でなくとも普段から色々な生活のシチュエーションで使える。
今の季節なら、夜に庭でバーベキューをしている時なんかに使うのは最適だろう。
フル充電で、LOモードなら約10時間、HIモードでは約3時間程点灯するとのこと。
フル充電にかかる時間は約6時間ほど。
スリープ機能も付いているので、就寝前のベッドサイドでの使用にも適している。
生活の中での「あったらいいな」を当たり前の様に製品に落とし込めるのが、無印良品の凄い所だ。
普通の企業では中々そうはいかない。「あったらいいな」が工程を踏んで行くうちに「なくてもいいよ」になってしまうことも多々ある。
うん、普通にいいよな。フツウに。
普通の企業では、フツウの商品を作る事が一番難しい。
だから無印良品は、商品はフツウだけれども、企業としてはフツウではないのである。
人気が増える [プロダクト]
最近の学生の中では、プロダクトデザインを専攻する人の割合が増えているようです。
僕の周りでの情報ですので、局地的な現象なのかもしれませんが。
いや、確実に増えている。そう感じています。
ちなみに僕の母校の場合、昨年と比べて倍以上に増えたとか...。教える側も大変だと思います。
なんでかなと考えたら、どうやらプロダクトデザインが広く認知される様になったこと、プロダクトデザインと呼べる仕事の領域が広がった事が関係しているように思います。
おそらく一昔前と比べて、学生の卒業後の選択肢はものすごく増えたんじゃないかなと。
ただしその反面、大手のメーカーは以前にも増して狭き門になっていると感じます。
まぁこのご時世ですから、大手に入れれば良いというわけではありませんが。。
興味を持つ人が増えるのは良い事です。次はその興味が今後どういう方向に進んで行くのかということに興味があります。
ただ僕個人としては、この先満足にモノ作りが出来無くなる時代になるかもと思っていますので、そうした若い人達の熱意と実際の社会の状況との間に温度差を感じ、少々複雑な思いでもあります。
そして、僕自身も間違いなくその渦中にいるわけであります。
さー、どうしましょう。
僕の周りでの情報ですので、局地的な現象なのかもしれませんが。
いや、確実に増えている。そう感じています。
ちなみに僕の母校の場合、昨年と比べて倍以上に増えたとか...。教える側も大変だと思います。
なんでかなと考えたら、どうやらプロダクトデザインが広く認知される様になったこと、プロダクトデザインと呼べる仕事の領域が広がった事が関係しているように思います。
おそらく一昔前と比べて、学生の卒業後の選択肢はものすごく増えたんじゃないかなと。
ただしその反面、大手のメーカーは以前にも増して狭き門になっていると感じます。
まぁこのご時世ですから、大手に入れれば良いというわけではありませんが。。
興味を持つ人が増えるのは良い事です。次はその興味が今後どういう方向に進んで行くのかということに興味があります。
ただ僕個人としては、この先満足にモノ作りが出来無くなる時代になるかもと思っていますので、そうした若い人達の熱意と実際の社会の状況との間に温度差を感じ、少々複雑な思いでもあります。
そして、僕自身も間違いなくその渦中にいるわけであります。
さー、どうしましょう。
22世紀の飛行船 [プロダクト]
Kevin Judlinというデザイナーがデザインした『stalker』という飛行船。
クジラやイルカのような海洋生物を彷彿とするフォルムだ。
仮想的な22世紀での使用を想定としているようだ。
22世紀まであと80年。
当然、僕は生きてはいないだろうが、どういう世の中になっているのだろう。
人類が想像してきたものの多くは現実となった。
手塚治虫の鉄腕アトムの世界も、当時としては果てしない未来の話ではあったが、そこに登場するモノの多くが、今の僕たちの身の回りにはある。
唯一、「ケータイ」だけを除いて。
アトムに登場する電話は、昔ながらのコード付き電話。
手塚治虫の人並みはずれた想像力を持ってしても、電話の進化までは想像出来なかったのか。
そう考えると、ケータイの進化の過程は感慨深い。
それも、ここ10〜20年位の事な訳だから尚更だ。
少し話が反れた。
飛行船や気球などは、エコの観点から環境に優しい乗り物として近年注目されている。
JRがCMで「新幹線はエコ」と言っているが、消費電力・CO2排出量を基準に考えると飛行船や気球には及ばない。
もちろん、スピードの面からみれば飛行船の方が劣るだろう。
しかし、いずれは物理的なスピードの速さはあまり意味を成さなくなると思う。
インターネットなどの通信技術の発展が、そうしたスピードの弊害を感じさせなくなるだろう。
バーチャルな世界の方が、より現実性のある世の中へと移行していく。
AQUOSケータイ 923SH [プロダクト]
先日発表された、ソフトバンクの「923SH」。AQUOSケータイの第五段モデルだ。
ソフトバンクでの最高機能機種という位置づけ。
一発キーで辞書機能が使え、尚かつウィキペディアとも連携している。
一番注目すべき点は、「AQUOS」を利用した「Yahoo! JAPAN for AQUOS」というサービス。
専用アプリケーションを使用し、携帯電話の赤外線通信機能をリモコン代わりにしてそのままテレビでYahoo!JAPANにアクセス、操作できるというもの。
テレビがPCモニター、ケータイがキーボードの変わりになると考えた方が分かり易いだろう。
直接、家電とケータイとを連動させたサービスはこれが初めてかな?
これからのケータイコンテンツは、私達の身の回りにある様々なプロダクトに介入してくる。
その皮切りとして、テレビと連携したサービスというのは丁度良いだろう。
現在はAQUOSのみに対応したサービスだが、孫社長のコメントでは今後色々なメーカーとのサービスの提携を検討していくとのこと。
このサービス、どれくらいまで実用的に使いこなせるのかはまだ発売されていないので分からないが、今後更にハイスペックになりwebだけでなく動画・音楽などのサービスがフルで有意義に使える様になれば面白いと思う。
PCを立ち上げなくてもwebを大画面で使用出来るというのも魅力の一つ。
そのうち、ケータイに保存した番組や映画などをテレビで見る...という事も出来るようになるのかな?
ケータイ本体にストック出来る容量は限られるが、ダウンロードしなくても購入した映画などはサイト内の自身のページにてストックし、ログインすればwebから直接いつでも何回でも見る事が出来るよーになれば凄い良い。そうなれば、DVDの必要性も薄れてくる。
テレビでPCが使えるというものもあるが、こういったケータイの性能が整ってくればそんなものは必要なくなるだろう。
ケータイを中心として、今後の家電は徐々に統合されていくのだろうか?
その可能性はかなり高いと言われている。いや、実際にそうなる。
まず、テレビとPCが一緒になる。それをより快適に使用する為にケータイが必要となる。
こういった具合に、一つのプロダクトを中心に他のプロダクトの機能が取り込まれていく。
そして、もともとのその機能のみをもっていたプロダクトは存在価値が薄れていく。
私はそのものらしさを感じられるプロダクトが好きだ。
単に便利な物を追求しすぎてしまうと、全部が似たりよったりになってしまう。
そういったものはつまらないものだ。
時代が進むにつれて、つまらないものが増えていくような気もしている。
ちょっとくらい使いにくくても、ださくても、愛着が持てるならそれでもいい。いや、それがいい。
そうしたプロダクトの方がなんか良いよなって思うんですよね。
人間味のあるプロダクトっていうかね。
プラダフォン [プロダクト]
プラダフォンの日本上陸の話がメディアで賑わっていますね。
予定販売価格は10万円前後とか。
私の記憶が正しければ、韓国での販売価格よりも1〜2万円程高く設定されている。
全面タッチスクリーンで高級感溢れる雰囲気。そしてプラダというメジャーブランド。
こうした分かり易いブランドものは、日本のマーケットにとってうってつけの商品だろう。
世界のブランド市場において、日本のマーケットが占める割合は6〜7割近くにも上るからだ。
発売は六月の予定だが、実際のところかなり売れるのではないかと予想している。
おそらく、早々と在庫切れになるだろう。
LG電子の製品だが、このところ韓国メーカーはかなり日本向け端末に向けての開発が積極的だ。
昨年は世界で大ヒットした「チョコレートフォン」を日本でもドコモから発売したし(日本での売り上げは良くは無かったが・・・)、今後もそうした動きは活発になるだろう。
一つ心配事があるのだが・・・。
プラダフォンが、今年のグッドデザイン賞を受賞するのではないかということ。
現在のグッドデザイン賞の制度なら、その可能性はありうると思う。
そのことよりも、プラダフォンがどれだけユーザーの支持を得られるのかに興味がある。
世界では富裕層向けに何百万という超ラグジュアリーケータイがあったりもするが、日本も徐々にその傾向にシフトしていくのかもしれない。
W-ZERO3[es] [プロダクト]
ウィルコムのスマートフォンW-ZERO3[es]。
今までの同系統のモデルよりもデザインはよりスマートに、ラインナップのカラーにはピンクが入っている。
スマートフォンは「ビジネスパーソン=サラリーマン」というイメージだが、これからのスマートフォン市場の拡大と、女性という新しいユーザーの獲得に向けた商品だ。
色を変えればイメージも変わる。当たり前の事だが、いきなりピンクを出して来た事には少々驚いた。
ただそんなに嫌らしい感じはしない。OLなどが手にしていても違和感は無いだろう。
ウィルコムは最近新しい料金プランを開始した。
ビジネスタイム(AM1:00〜PM21:00)中は、PHS同士ならば通話無料で月額1900円というプランだそうだ。もちろんメールは無料だ。
ただし、契約するには三回線以上の申し込みからでないと出来ないらしい。
とはいえ、法人向けのプランだが敷居が低いので需要はありそうだ。
他のケータイキャリアを見ていても、こうした法人向けのプランをどんどん押し出して来ている。
スマートフォンの普及に伴い、どこも一気に顧客を囲い込みたいところなのだろう。
二年後のケータイの世界 [プロダクト]
2010年頃をめどに、携帯電話キャリア各社が統一の通信規格を採用する意向が固まった。
これにより、我々は端末を変えなくともキャリアを自由に選ぶ事が出来るようになる。
2010年というともうあと二年たらずの世界だ。
その年を境に、日本のケータイ市場は劇的に変化することが予想されている。
この出来事で各方面で言われているのはキャリア同士でのシェア争いの激化だ。現在でも契約方法に応じて料金プランを安くするなどしているが、その動きは増々慌ただしくなっていくだろう。
今回はそのことよりも、規格統一によってケータイのデザインにどういった変化が表れるのかについて考えてみたい。
まず、キャリアからメーカーへのデザインへの拘束が無くなる事による変化が挙げられる。
現状は、機能・デザインなどはキャリアの意向が絶対であり、その為思い切った製品を開発出来ていない場合も多い。拘束が無くなる事で、メーカーにはより一層独自のアイデンティティを組み込んだ開発をして頂きたいものだ。
次にGUI(グラフィック・ユーザー・インターフェース)の互換性の問題。
個人的にはこの部分が一番大変なのではないかと思っている。
今の日本のケータイはコンテンツサービスを重要視した流れになっている。
それはキャリアごとに特色の出ているものである。
もしA社からB社へキャリアを変えた際に、同じサービスを受けようとしても、そこでの名称が一つ違うだけでユーザー側が混乱してしまう可能性は十分ある。
キャリアを関係なく操作上の互換性はしっかりとしていなければならないし、そうならない為には早い段階から取り組む必要はある。
そうでないと、キャリアを選ぶ際の弊害の一つにもなりえるだろう。
一つ怖い事を思った。
ひょっとしたら2010年以降、更にケータイ事業から撤退するメーカーが増えるので無いかと言う事。
そして、どのケータイもほとんど同じデザインになってしまうので無いかと言う事。
現在のようにキャリアの意向が強い事で、反って助けられているメーカーもあるのではないか。
キャリア内で一括りになることで、自然と競争が抑えられているとも言えなくもない。
とりあえず固定のキャリアと契約しているから、事業撤退を免れているメーカーもあるのではないだろうか。その括りが無くなる事でメーカーは自信のブランド力のみで勝負するしかない。
早々と競争を諦め保身に走るメーカーも出て来そうだ。
そして残ったメーカーの製品は、キャリア間の互換性の問題から今以上に画一的な製品に落ち着いて行ってしまう可能性のもありうるのでは無いか。もしそうなってしまったら本末転倒だ。
自由に開発出来ると思いきや、それ以上に拘束が強くなってしまう可能性もありえる。
メーカーが取り組むのは携帯電話端末を開発するというハードな部分だ。
しかし、ケータイ市場で莫大な利益を生み出せるのはソフトの部分に関わる業種である。
今後も様々なコンテンツ・サービスは出てくると思うし、今以上にソフト面の役割は大きくなってくる。
となると、ソフトが大きく主導権を握ってしまったら、せっかく開発した技術を活かしきれないメーカーも出て来そうだ。コンセプトモデルなどで良くみられる「先進的で感覚的な使用感」などを実用化出来たとしても、それとコンテンツとの融合が巧く成されなければ意味は無い。
通信規格を統一した以降、更に統一していかなければならない事は増えそうだ。
それをやらずして、ケータイの未来はあり得ないと思っている。
これにより、我々は端末を変えなくともキャリアを自由に選ぶ事が出来るようになる。
2010年というともうあと二年たらずの世界だ。
その年を境に、日本のケータイ市場は劇的に変化することが予想されている。
この出来事で各方面で言われているのはキャリア同士でのシェア争いの激化だ。現在でも契約方法に応じて料金プランを安くするなどしているが、その動きは増々慌ただしくなっていくだろう。
今回はそのことよりも、規格統一によってケータイのデザインにどういった変化が表れるのかについて考えてみたい。
まず、キャリアからメーカーへのデザインへの拘束が無くなる事による変化が挙げられる。
現状は、機能・デザインなどはキャリアの意向が絶対であり、その為思い切った製品を開発出来ていない場合も多い。拘束が無くなる事で、メーカーにはより一層独自のアイデンティティを組み込んだ開発をして頂きたいものだ。
次にGUI(グラフィック・ユーザー・インターフェース)の互換性の問題。
個人的にはこの部分が一番大変なのではないかと思っている。
今の日本のケータイはコンテンツサービスを重要視した流れになっている。
それはキャリアごとに特色の出ているものである。
もしA社からB社へキャリアを変えた際に、同じサービスを受けようとしても、そこでの名称が一つ違うだけでユーザー側が混乱してしまう可能性は十分ある。
キャリアを関係なく操作上の互換性はしっかりとしていなければならないし、そうならない為には早い段階から取り組む必要はある。
そうでないと、キャリアを選ぶ際の弊害の一つにもなりえるだろう。
一つ怖い事を思った。
ひょっとしたら2010年以降、更にケータイ事業から撤退するメーカーが増えるので無いかと言う事。
そして、どのケータイもほとんど同じデザインになってしまうので無いかと言う事。
現在のようにキャリアの意向が強い事で、反って助けられているメーカーもあるのではないか。
キャリア内で一括りになることで、自然と競争が抑えられているとも言えなくもない。
とりあえず固定のキャリアと契約しているから、事業撤退を免れているメーカーもあるのではないだろうか。その括りが無くなる事でメーカーは自信のブランド力のみで勝負するしかない。
早々と競争を諦め保身に走るメーカーも出て来そうだ。
そして残ったメーカーの製品は、キャリア間の互換性の問題から今以上に画一的な製品に落ち着いて行ってしまう可能性のもありうるのでは無いか。もしそうなってしまったら本末転倒だ。
自由に開発出来ると思いきや、それ以上に拘束が強くなってしまう可能性もありえる。
メーカーが取り組むのは携帯電話端末を開発するというハードな部分だ。
しかし、ケータイ市場で莫大な利益を生み出せるのはソフトの部分に関わる業種である。
今後も様々なコンテンツ・サービスは出てくると思うし、今以上にソフト面の役割は大きくなってくる。
となると、ソフトが大きく主導権を握ってしまったら、せっかく開発した技術を活かしきれないメーカーも出て来そうだ。コンセプトモデルなどで良くみられる「先進的で感覚的な使用感」などを実用化出来たとしても、それとコンテンツとの融合が巧く成されなければ意味は無い。
通信規格を統一した以降、更に統一していかなければならない事は増えそうだ。
それをやらずして、ケータイの未来はあり得ないと思っている。
スマートフォン [プロダクト]
ソフトバンクから発売されたスマートフォン「922SH」。
閉じた状態ではタッチセンサーによって通話・メールの閲覧などが出来る。
スマートフォンでサブディスプレイを設けたものは確かに今までは無かった。
だが、それもまだ使われていない手法を取り入れてみただけに過ぎない。
デザインも基本的には従来のものと同じである。それにサブディスプレイは小さすぎですね。
基盤の大きさとタッチセンサーの操作性などを考えると、この位の大きさでないと無理なのでしょうが・・・。
FULLFACE2といい、このところのソフトバンクは妙にタッチセンサー機能を押し出している感じがする。それが「i-PHONE」を意識してのことなのかは分からないが気になる所ではある。
変わってこちらはdocomoの「F1100」。
普通のケータイみたいですが、スマートフォンです。
キーボード式ではなく、あえてテンキーでの操作にしている所が特徴。
実際、操作性のことを考えると日本においてはテンキーである方が優位である。
現在のケータイとスマートフォンとの隙間を埋めるような製品ですね。
これなら、初めてスマートフォンを買おうと考えている人にとっては取っ付き易いのかもしれない。
デザインのことを言うならば、操作部のレイアウトというか処理が少々雑ですね。
もう少し綺麗にまとめられたのではないでしょうか?
音声サービスを開始したイーモバイルの「EMONSTER(S11HT)」。
スマートフォンの王道とも言えるデザインだ。
イーモバイルの新規契約者数は予想を少し上回っている様子。滑り出しは順調のようだ。
日本で一番安い料金プランと言っているが、実際の所はどうなのだろうか?
まず端末費が高い。ただこれは契約プランによって大幅に値下げることが出来る。
問題なのはそのプラン。
基本的に2年以上の契約を結ばなければ値引きはされない。このあたりは他の携帯キャリアと同じシステムである。大まかに見る限り、データ通信料と端末費・月額料金などを合算して一ヶ月単位で割ると、他のキャリアとそこまで大きな差は無いように思える。
であるならば、CMの内容が公正取引委員会に引っかからないとも言えなくもない。
イーモバイルはまだまだ通話圏内が狭く、ドコモの回線を借りて補っているのが現状だ。
市場に普及してくるのはもう2〜3年先になるのかもしれない。
スマートフォン市場が拡大していく中で、auだけがまだ取り扱っていない。
私としては少々出遅れた感じがしている。
噂では今年度中に発売予定とも言われているがどうなのだろうか?
ここまで他社のモデルが揃って来ている状態なので、いざ参入となったところで従来と何ら変わらない製品ではインパクトは弱いだろう。
その時、サービスによる売り込みなのか、もしくは新しいスマートフォンとしてのデザイン・在り方を提示するのかは分からないが・・・。
最後の大手キャリアがどういった形でスマートフォン市場に参入するのか気になるし、ある種の期待もしているので楽しみではある。
C-BOTというコンセプトロボット [プロダクト]
こんなロボットが街中を徘徊していたらギョッとします。
これは、超音波によって建築物の構造を診断。
そして欠陥などを見つけたらその場で修復出来るロボットです。
その名も「C-BOT」。
画像のように、建物の壁面をよじ上って作業をするみたいです。
デザイナーはドイツの「Niklas Galler」という方。
nr21というデザインチームに所属しているようで、HPを見ると色々なコンセプトモデルを手がけている。(http://www.nr21.com/)
もともとこのC-BOTは、国際デザインコンペティション2007において金賞に輝いた作品。
このコンペ、前回から引き続きロボットをテーマにしているようで、今後大きな産業となりうるロボット技術をデザイナーがどう考え、どうアプローチ出来るのかが狙いのようです。
確かにロボット産業は注目を浴びていますし、そこでの日本の技術は特に期待されています。
ですが、そのこととデザインとを直結して考えられるデザイナーってどれくらいいるのでしょう?
山中俊治さんや松井龍哉さん、若手ではtakuramuなんかが有名ですが、そういったシステムとデザインとを同時に考えられる人材はまだまだ不足していますね。私も含めて。
残念なのは、コンペの受賞者で日本人が一人もいなかったこと。
このことが何を意味するのか、考えてみませんか?